黒字倒産を防ぐ、社長の必須ツール

「黒字なのに、なぜ資金が足りない?」
こうした声は、中小企業の経営者からしばしば聞かれます。

実はその背景にあるのが、“資金繰り”の見落としです。
どれだけ売上や利益が上がっていても、手元のキャッシュが尽きれば会社は回らなくなる。
そのリスクを可視化するのが、「資金繰り表」という経営の必須ツールです。

資金繰り表とは? 何が見えるのか

資金繰り表とは、毎月の入金・出金の予定を一覧にし、会社のキャッシュ残高がどう推移するかを把握するための表です。

たとえば――

売掛金の入金は翌月末

支払いは今月中旬

その間に給与と税金の支払いがある
というように、**収入と支出のタイミングの“ズレ”**が一目で分かります。

これによって、
✅ 今月は乗り切れるが、来月後半にキャッシュが足りなくなるかも
✅ 融資の申請は今のうちに動くべきだ
✅ 設備投資は翌月以降に先延ばししよう
といった判断が**“事前に”できるようになります。**

 

社長が見落としがちなポイント①

「利益=現金だと思い込んでいる」

多くの社長が陥る落とし穴が、「今月黒字だから問題ない」という感覚です。

実際には、

売上は計上されても入金はまだ

経費はすぐに支払いが発生

税金・社会保険・ボーナス支給などは“あとから一気に”出ていく

というように、帳簿上の利益と実際のキャッシュには大きな差があります。
「利益はあるけどお金がない」=黒字倒産の典型パターンです。

 

見落としがちなポイント②

「短期の資金繰りに偏りすぎる」

日々の支払いや月末の入出金に意識が向きすぎて、3カ月先・半年先のキャッシュフローを見ていないというケースもよくあります。

しかし、資金繰り表をしっかり作れば:

固定資産税・賞与・保険料など**“突発的に大きく出ていく費用”**

設備投資や新規採用のタイミング
も事前にキャッシュイン・アウトを想定できるため、「後から慌てる」ことがなくなります。

 

経理代行として伝えたい

「経理=記録係」ではありません

資金繰り表は、経理担当がつくるものではなく、“経営判断の材料”として社長が活用すべきものです。

しかし中小企業では、経理担当が不在

会計ソフトの入力はしていても資金繰り管理はしていない

忙しさにかまけて現金管理が“通帳任せ”になっている

といった実情が多く、**「経理に任せっぱなしで数字を見ていない」**社長も少なくありません。

経理代行サービスでは、

日々の帳簿入力だけでなく

資金繰り表の作成支援

入出金のタイミング調整

必要に応じた金融機関との相談支援

など、実務レベルから経営判断のサポートまで一気通貫で対応できる体制を整えています。

 

「黒字経営なのに資金ショート寸前…社長の私が“見ていなかった”だけでした」
(IT企業/従業員15名/創業5年目)

決算上は毎年黒字で「うまくいっている」と思っていたのですが、ある月突然、資金が底をつきそうになり、初めて“黒字倒産”の意味を実感しました。
経理代行の方に資金繰り表の作成をお願いしたところ、「売上入金と支払いタイミングのズレ」が原因と分かり、資金の動きを“見える化”することでキャッシュの流れをコントロールできるようになりました。
今では毎月、未来の資金残高を見ながら事業判断できるようになりました。

「“税金の支払い月”を甘く見ていた…資金繰り表で冷や汗をかく前に動けた」
(飲食業/従業員10名/設立3年目)

税理士さんに言われるまで、法人税や消費税の支払いが“いつ・いくら来るか”を具体的に意識していませんでした。
経理代行で資金繰り表を作ってもらったら、ちょうど賞与月と税金の支払月が重なっていて「このままじゃ資金が足りない!」と発覚。
急ぎ金融機関と交渉して事なきを得ましたが、正直ゾッとしました。
今では資金繰り表を元に、資金準備や支払い時期の調整までアドバイスをもらえるので、とても安心です。

「売上アップ=資金潤沢だと思っていたが、逆でした」
(建設業/従業員30名/創業7年目)

大きな案件を受注し売上が伸びていたので「キャッシュも増えているだろう」と油断していました。
でも実際には、仕入れや外注費の支払いが先に来て、入金は2~3カ月後。
経理代行の方に「資金繰りは“タイミング”が命」と指摘され、資金繰り表を導入。
今では売上計画と合わせて、キャッシュフロー計画を立てるようになりました。事前に資金調達や支払い調整ができるようになり、経営の見通しが全く変わりました。

まとめ:資金繰り表は「会社の体温計」

資金繰り表は、単なる数字の羅列ではなく、
会社の未来を読み解く“体温計”であり、“リスクの早期発見ツール”です。

経営のかじ取り役である社長こそ、
「今、会社にどれだけお金があるのか?」
「来月・再来月、手元資金は足りるのか?」
を把握していなければ、正しい判断はできません。

「毎月の資金繰り、感覚でなんとなくやっている」
「資金繰り表を作る時間も人もいない」
――そんなときこそ、私たちのような経理代行の活用が有効な手段です。

まずは、資金繰り表を一緒に整えるところから始めてみませんか?
未来の資金不足を「予測」できる体制を、いま整えておきましょう。