「決算では黒字。でも、手元にお金がない」
「利益は出ているはずなのに、なぜ資金繰りが苦しいのか?」
こうした“黒字倒産”のリスクは、どの企業にも起こり得ます。
そして、そうならないための経営判断の土台となるのが、**「試算表」**です。
この記事では、黒字倒産を防ぐために“試算表をいかに早く作成するか”がなぜ重要か?
そして、それが難しい理由と、解決策について解説します。
Contents
試算表とは? 決算書よりも大切な「毎月の健康診断」
「試算表」とは、月次の収支・財務状況をまとめたレポートで、いわば会社の「定期健康診断」です。
- 売上・原価・利益の推移
- 資産・負債・資金の状況
- 仕入や外注費、販管費の動き
などを月ごとに把握することで、経営者が早期にリスクに気づき、判断を下すための材料になります。
試算表が遅いと、黒字倒産を招く
多くの中小企業では、試算表の作成が「翌月末~翌々月」になっていることが少なくありません。
📉 これが何を意味するかというと…
👉 気づいたときには、資金が尽きていた
👉 融資を検討するにもタイミングが遅かった
👉 赤字の兆候を2カ月も見逃していた
ということです。
つまり、「数字は正しいけど、遅い」試算表は、経営判断の役に立たないのです。
試算表の早期化がもたらす3つのメリット
✅ ① キャッシュ不足の“前兆”に早く気づける
利益は黒字でも、キャッシュは赤字…そんな時期を事前に察知できれば、資金調達や支払い調整など手を打つ余裕ができます。
✅ ② 赤字化・利益率悪化の兆候をすぐ把握
原価や外注費が急に膨らんでいる、売上が頭打ちになっている――
月次で数字を把握できていれば、営業や仕入れ戦略を早期に修正できます。
✅ ③ 金融機関との信頼が高まる
「月次試算表がすぐ出せる会社」は、数字を把握している会社=信頼できる会社として、銀行からも評価されます。
資金調達やリスケ交渉にも有利になります。
なぜ試算表が“遅くなる”のか?中小企業の現実
とはいえ、多くの中小企業では次のような課題があります:
- 経理担当が1人で他業務と兼任
- 会計ソフトへの入力が月末まとめて(手入力)
- 書類が集まらない・確認が後回し
- 税理士とのやりとりが月末または翌月以降
この状態では、**「作成が遅い」のではなく「作れない」**のが実情です。
そしてそのまま放置すると、経営者が“勘”で経営判断を下し、後で資金繰りに苦しむことになってしまいます。
解決策:経理代行×クラウド会計で、リアルタイムに「見える化」
この課題を解決する手段として、今多くの企業が選んでいるのが
「経理代行+クラウド会計ツール」の組み合わせです。
💡 経理代行を活用すると:
書類の収集から会計入力、月次試算表の作成までプロが対応
経営者はクラウドでいつでも数字を確認可能
会計処理が自動連携し、タイムロスが激減
これにより、「翌月5日には試算表が確認できる」体制も現実的になります。
忙しい経営者こそ、「数字を見る」ことを外注で実現する時代です。
会社を守るのは、スピードと数字
黒字倒産は、利益の問題ではなく、キャッシュと“気づきの遅さ”の問題です。
そしてそれを防ぐには、毎月の数字を早く見る仕組み=試算表の早期化がカギになります。
「忙しくて試算表なんて見ていない」
「作成が遅くて数字を活かせていない」
そんな状態なら、まずはプロの力を借りて、数字が“見える”経営体制を整えてみませんか?
数字を早く知る。それが、会社を守る最初の一歩です。