Contents
1.「今まで問題なかったんです。でも、急に数字が合わなくなって…」
最近、KEIRIMANに増えているご相談があります。
それが、「長年会社を支えてきたベテラン経理が退職し、原価管理が機能しなくなった」というケースです。
先日ご相談いただいたのも、従業員20名ほどの建設会社の社長でした。
「工事は回っているし、売上も立っている。
でも、どの現場でいくら利益が出ているのか、正直わからなくなってしまって…」
社長自身も、
「なぜこうなったのか、最初は分からなかった」と言います。
2.属人化した経理が抜けた瞬間に起きること
その会社では、10年以上勤務していたベテラン経理が
工事台帳・原価集計・請求書管理をすべて一人で担っていました。
- 現場ごとの材料費の振り分け
- 外注費・手間請けの集計
- 工期をまたぐ原価の調整
- 月末時点での「だいたいの着地予測」
どれも、マニュアル化されていない“経験と勘”で回っていたのです。
その方が退職したあと、引き継ぎは行われました。
しかし数か月後、こんな異変が起き始めました。
- 月次の数字が出るのが遅くなった
- 工事別の利益が合わない
- 「黒字のはずの現場」で、なぜかお金が残らない
つまり、原価管理が“見えなくなった”のです。
3.建設業の原価管理は「止まると一気に崩れる」
建設業の経理は、他業種と比べても特殊です。
- 現場ごとに原価を分ける必要がある
- 工期が長く、月をまたぐ工事が多い
- 材料費・外注費・人件費の計上タイミングがズレやすい
- 「未成工事支出金」「完成工事原価」の考え方が難しい
これらが正しく整理されていないと、
「利益が出ているのか、出ていないのか分からない」
「気づいたら赤字工事だった」
という状態になります。
ベテラン経理がいたときは、
“見えなくても回っていた”だけ。
辞めた瞬間に、仕組みの弱さが一気に表に出るのです。
4.社長が一番困っていたのは「判断できない」こと
その建設会社の社長が、特に悩んでいたのはここでした。
「新しい工事を受けていいのか、判断材料がないんです」
原価が見えないということは、
経営判断ができないということ。
- この工事単価は妥当なのか
- 外注比率は高すぎないか
- 人を増やして大丈夫なのか
感覚ではなく、数字で判断したいのに、その数字がない。
これは、社長にとってかなりのストレスです。
5.経理代行が入って最初にやったこと
KEIRIMANが支援に入って、まず行ったのは
「完璧な経理」ではありません。
最初のステップはとてもシンプルです。
- 現場別に原価を整理し直す
- 工事台帳の形式を統一する
- 月次で「今どこまで利益が出ているか」を見える化する
属人化していた作業を仕組みに落とすこと。
そして、社長が
「この数字を見れば判断できる」
という状態をつくることでした。
数か月後、社長はこう言っていました。
「やっと、経営者に戻れた気がします」
6.人は辞める。でも、仕組みは残せる
建設業では特に、
「できる人が一人で回している」会社が少なくありません。
でも、人はいつか辞めます。
問題は、そのあと会社が回るかどうかです。
経理代行の価値は、
単に記帳や入力を代わりにやることではありません。
- 原価管理を“人”から“仕組み”に変える
- 社長が数字で判断できる状態をつくる
- 経営の不安を減らす
そこにあります。
7.同じ不安を感じた社長へ
もし今、
- 原価管理が特定の人に依存している
- 月次の数字を見るのが遅い、または見ていない
- 「なんとなく」で工事を受注している
そんな状態であれば、
それは経理を見直すタイミングかもしれません。
ベテラン経理が辞めた“あと”ではなく、
辞める“前”に整えておく。
それが、会社を守る一つの選択です。